鼠が紡ぐ物語。

それはちっぽけな一匹の鼠が描く、小さな小さなお話。

ねがいごと

7月7日。

 

七夕。

 

年に一度の特別な日。

そうそう。みんなが短冊にお願い事を書いたりする日だよね。

ボクのセカイの人たちにも、七夕が来たみたいだよ。 

 

 とある森でのこと

 

山吹「わあ、今日は七夕ですねぇ!」

如月「何だ?随分と嬉しそうだな山吹。」

山吹「こういう年に一度の行事って、僕わくわくしちゃうんです!笹だって用意してますよこの通り!」

如月「…どこから持ってきたんだ…」

皐月「やっほ~お二人さん!何してんのー?デートってやつ?」

如月「兄上いい加減にしてください削ぎますよ」

皐月「ひぃん怖い」

山吹「あ、皐月さん!今日は七夕なので、短冊を飾ろうと思いまして!」

皐月「お、いいねぇ!んじゃ俺は如月がずーっと元気でいますよーぉにっと…」

如月「…兄上…」

皐月「…(あっ如月が笑った!!)」

山吹「如月さんは何にするんです?」

如月「…オレは…今のままで充分幸せだからな。願い事は無い、な。」

皐月「弟まじもう…好き。」

如月「近寄らないでください」

皐月「(´・ω・`)」

如月「…山吹。お前はどうするんだ?」

山吹「…僕、ですか?」

 

僕は…

僕の願いは…

 

この森が、100年先も、1000年先も、ずっとずっと平和でありますように…

 

 

 

とある天界でのこと。

コバルト「ふーん。今日は下界では七夕っていうのか。」

バイト「そうそう。みんなで笹に短冊っていって願い事を書いた紙を飾るんだよ♪」

コバルト「へぇ…」

バイト「ねぇねぇ、せっかくだしオレたちもやろーよー」

コバルト「お前どっから笹持ってきた」

バイト「んーとーオレの願い事はー…」

コバルト「…(コイツ無視かよ。)」

バイト「ずっとコバリンと一緒にいれますよーに!!」

コバルト「殴るぞ」

バイト「痛いなぁもう殴ってるよ★」

コバルト「嬉しそうにすんじゃねぇ!!」

バイト「コバリンはお願いしないの?」

コバルト「…チッ仕方ねえな…」

 

 

オレの願い事か…

 

 

オレの仲間がこれからもずっと笑顔でありますように。

 

 

とある宿舎でのこと。

イルニス「リーダー知ってた?今日は七夕なんだよぉ!」

ギル「んなこと知ってるわ」

ノイズ「とりあえずボクはリーダーと一緒に夜をs」

イルニス「ハイそっから先はR指定~」

ギズモ「…」

つくし「ギズモおじちゃんは子供に囲まれたいとか?」

ギズモ「なっ何故バレたっ!!」

ギル「お前の願うことなんざそんくらいしかねーだろ」

イルニス「まあもちろんオレ様はクルリと…ふふふ…」

ギル「お前こそR指定

イルニス「うにゃんっ。じゃあリーダーは何にするのさぁ」

ギル「あ"?オレか?」

 

オレはな…

 

 

今のままでいい。ただ、今のままの、このバカみてぇでくだらねぇ毎日がいつまでも続きますように。

 

 

 

みんなのねがいごと。届くといいね。

ボクのねがいごと?

 

それはね…

 

 

 

この人生の中で、見たことのないものを見ることかな。